高い機械的強度や耐腐食性、耐熱性を持ち、航空宇宙、自動車、エネルギー、工業などのさまざまな分野で使用されています。
一方、C/Cコンポジットは黒鉛を炭素繊維で補強しており、割れにくく、変形に強い材料です。
また、同じ炭素(C)材料であるため、黒鉛材料が使用できる環境であれば、C/Cコンポジットも同様に使用可能です。
弊社のFS140グレードは、最終焼成温度が2500℃ですので、不活性雰囲気下で2500℃使用できます。
またその他のグレードは2000℃で使用可能です。
(最高焼成温度が上記温度なので、使用可能温度はそれよりも若干低いほうが良いかと思われます)
大気中では、材料が酸素と酸化反応を起こして短時間で減肉する可能性があります。大気中の耐熱温度は300~400℃程度であり、高温になると酸化反応が進行し、材料の性能が低下します。
C/Cコンポジットは軽量でありながら高い機械的強度と耐摩耗性を持ち、高温環境での安定性があります。
C/Cコンポジットは比重が金属の約1/5と軽量でありながら、耐熱性に優れ、1000℃以上の環境下でも高い機械的強度を保ちます。また、広い温度領域での耐摩耗性に優れ、無潤滑油環境下での摺動用途においても使用可能です。
C/Cコンポジットは酸、アルカリ、有機溶剤などの薬品に対して優れた耐薬品性を示します。(酸化特性を有する薬品には注意が必要です)
C/Cコンポジットは、航空機用のブレーキディスクや宇宙機器の耐熱構造部材など、高温や高負荷の環境で使用される部品や材料として幅広く採用されています。さらに、自動車や鉄道車両のブレーキディスク、クラッチなどにも利用されています。
ヒーターや断熱材保護部材、構造部材、ベーストレー、棚板、バスケットなど、さまざまな部材として広く使用されています。
これらの部材は高温環境での耐久性が求められるため、C/Cコンポジットの耐熱性や耐摩耗性が重要な役割を果たし、高温環境下での寸法安定性はお客様工程の自動化の促進に寄与します。
はい、C/Cコンポジットは耐熱性に優れ、熱変形が少ないため、金属製の治具やバスケット、トレーなどの部品の代替として適しています。
弊社のエンジニアがお客様の具体的なご使用条件に合わせ、最適なC/Cコンポジット製品の設計を行い、ご提案をいたします。
C/Cコンポジットは常温下では金属材料よりも強度が高いとは言えません。
しかし、高温下では金属材料の強度や弾性率が低下しますが、一方でC/Cコンポジットは常温とほぼ同じ強度を保ちますので、強度が逆転する現象が起こります。
C/Cコンポジットのデメリットは、酸化と浸炭です。
【酸化】: 大気中で使用される場合、高温にさらされると酸化反応が起こり、炭素と酸素が反応して一酸化炭素や二酸化炭素に変化します。これにより、材料が減肉し耐久性が低下します。
【浸炭】: 鉄と直接接触すると、高温下で鉄の中に炭素が浸透してしまう浸炭現象が起こります。特に焼入れなどの熱処理時には、C/Cコンポジットが直接鉄と接触しないようにする必要があります。
サンプル等で事前にお客様の環境下でのテストをおすすめ致します。